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2025年

2025年06月05日

選択的夫婦別姓の実現へ国会前行動


28年ぶりに審議が始まった別姓を選べる民法改正案を成立させようと4日、「平和を求め軍拡を許さない女たちの会」の呼びかけで国会前行動が行われ、女性団体や市民団体などから約60人が参加しました。

立憲民主党と国民民主党は衆院に別姓を選べる民法改正案をそれぞれ提出。日本維新の会は旧姓の通称使用を法制化する法案を提出しています。衆院法務委員会で3法案が審議された同日、参加者は「いつまで待たせる夫婦別姓」「幸せな人が増えるだけ」などのコールを響かせ、別姓を選べる法案の今国会での成立を求めました。

同会代表の田中優子・法政大学元総長は、選択的夫婦別姓制度を導入しないことは「民主主義の否定であり、憲法の否定だ」と話しました。参加した全労連事務局員の栗原香さん(57)は法制審議会が選択的夫婦別姓制度を導入する民法改正要綱を答申した96年に事実婚をし、29年間制度の導入を待っているといいます。「別姓だと話して、奇異な目で見られたことはありません。働く女性が困っているのに、国会だけが遅れている」と話しました。

Xを見て初めて参加した都内の会社員の女性(30代)は、名前が変わると特許や論文の実績が消えるため事実婚をしています。「私が生まれたときからずっと議論していることで次の世代まで苦しませたくない。国会議員はこの声を無視しないでほしい」と語りました。
行動には同委員会での審議を終えた国会議員らが参加。日本共産党の本村伸子、堀川あきこの両衆院議員が参加し、本村議員は「当事者の声を審議に反映させていきたい」と参加者を激励しました。
(しんぶん赤旗2024年6月5日付掲載)